全国海洋散骨船協会

ペットの海洋散骨はできる?決まりは?

近年、ペットの葬送にも様々な方法があります。人間と同様に海洋散骨も可能です。

ここではペットの海洋散骨をする方法やメリットとデメリット、業者の選び方について解説します。

ペット供養の基本的なルールとは?

ペットの供養も、近年では珍しいことではなくなりました。

ペット霊園や飼い主と同じお墓に入れる霊園、樹木葬など様々な方法があります。

身近となったペット供養する際ではありますが、いくつか注意しなければなりません。

<ペット供養に関する法律>

ペットを供養する際の注意点は、法的定義から見てみましょう。

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」第2条第1項において、「動物の死体」は「廃棄物」とされています。※1

そのため、ペットの遺体の埋葬に関しては一定の基準を満たす必要があるのです。

一定の基準とは、具体的に以下の2点です。

●埋葬場所が河川や公園などの公有地や他人の土地でないこと

●海に投棄しないこと

不法投棄や公共の場での適切な処理に気をつけ、決まりを守ってペットを供養しましょう。

※1  廃棄物の処理及び清掃に関する法律 / e-GOV 法令検索 / 2021年3月12日現在

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=345AC0000000137

ペット供養の方法には、5つの選択肢がある

ペットの供養方法には、主に以下のような方法が挙げられます。

●部屋での手元供養

●自宅の庭でのペット供養

●ペット霊園での供養

●寺院の納骨堂での供養

●自然に散骨して供養する

●部屋での手元供養

部屋にペット用の仏壇や骨壺などを飾り、供養する方も多いものです。

最近では、インテリアに合う小さな骨壺や写真立てがついたコンパクトなペット用仏壇などもあります。

生前ペットが気に入っていた部屋や、家族が集まる場所にも違和感なく飾れるでしょう。

また体の大きいペットは骨壺も大きくなりがちですが、遺骨の一部をアクセサリーに加工するなどのサービスもあります。

いずれの方法も、家族同然のペットを生前と同じような距離で感じることができるため、寂しさの軽減につながります。

また、このような手元供養は、「業者から帰ってきた遺骨をどうしたらよいかわからない」「自分が逝去後はペットと一緒にお墓に入りたい」と考えている方にもおすすめの供養方法です。

注意点としては、骨壷に入れて保管する場合、湿気によって遺骨にカビが生えてしまう場合があること。

対策として、は以下のような工夫が必要となります。

・湿度の高い場所で骨壷を保管しない

・吸湿剤を入れる

・骨壺のふたをしっかり密閉する

●自宅の庭でのペット供養

自宅の庭にペットを埋葬することは、法的には問題ないとされています。

しかし、周りへの配慮は必要です。

トラブルを避けるためにも、周囲の住民に迷惑がかかる場所や方法での埋葬は避けるべきです。

庭で供養するには、遺骨を埋葬する際に花や樹木を植える樹木葬や、ペットのお墓を建てて埋葬する、お庭に散骨するなどの方法があります。

●ペット霊園での供養

近年では、ペット専用の霊園も増えてきました。

ペット霊園では、基本的にペットの火葬から供養までを依頼できます。

供養の方法は、他のペットと合同で供養する方法から、個別の霊座での供養、他のペットと共同の霊座での供養など、幅広いプランが揃っているところも多いでしょう。

なかなかお参りに行けない時や後継がいない場合でも、ペット霊園が毎年合同でお経をあげてくれるなど、人間と同じように供養してあげられます。

さらに、数は少ないものの人とペットが同じお墓に入ることができるサービスを展開するペット霊園も存在します。

墓石を建てる費用や管理費がかかるため、費用は高額です。

●自然に散骨して供養する

ペットも人間同様、海や山に散骨して自然に還す方法もあります。

散骨に関しては、法による規制はありません。しかし一部の地域では散骨に関して条例を設けている自治体もあります。

ペットの散骨を行う際にも、条例やルールは守らなければなりません。

詳しくは、海洋散骨できる場所の記事で解説しています。

ペットの遺骨を海へ還す「ペットの海洋散骨」をする場合、人の海洋散骨とは異なる点に配慮する必要があります。

それは、世の中には動物を人間と同等と捉えない方もいるということ。

ペットの海洋散骨を検討している方のほとんどは、ペットを家族同然に思う方々です。

しかし、世の中には宗教上、動物と人を同じように扱わない方もおり、そのような方と海洋散骨を共にするのは避けるべきです。

ペットの海洋散骨を行う際は、他の家族と合同での散骨を避け、クルーザーを貸切る、ペットの散骨のみの合同プランを選ぶ、など周囲への配慮が必要です。

ペットの海洋散骨のメリット

ペットを供養する方法にはさまざまな選択肢がありますが、ペットの供養に海洋散骨には、以下のようなメリットがあります。

●自分も海洋散骨をすれば、ペットと同じ場所に眠れる

●遺骨の一部を手元供養としてコンパクトに残しておける

●お墓に比べて管理料などの費用がかからない

●お墓や祭壇の後継ぎ問題がない

ひとつずつ詳しく確認していきましょう。

●自分も海洋散骨をすれば、ペットと同じ場所に眠れる

海洋散骨1つ目のメリットは、飼い主とペットで同じ場所に眠れる点です。

近年では家族同然にペットを愛している方が多いことから、全国的に人とペットが一緒に入れる墓地や納骨堂も増えてきてはいるものの、まだまだその数は少ないのが現状です。宗教上の理由や、人それぞれ異なる倫理観などが原因に挙げられるでしょう。

大事な家族の一員としてペットと暮らしていた方にとっては、逝去後、ペットと一緒の場所に眠れる海洋散骨はとても魅力的な葬送かもしれません。

●遺骨の一部を手元供養としてコンパクトに残しておける

ペットの海洋散骨をする際には、人の海洋散骨と同様、まずは遺骨を粉骨する必要があります。

海洋散骨では、粉末状にした遺骨を海に供養しますが、一部を手元供養として残しておくことができます。

ペットの逝去後、海洋散骨をしてしまうとペットを偲ぶ場所がなく、寂しい思いをする飼い主も多いですが、一部を手元に残しておけば、寂しい気持ちが軽減するかもしれません。

コンパクトな収納で済むので、ペット用の小さな祭壇にしまったり、ペンダントに入れて持ち歩いたりすることで、ペットの逝去後もその魂を身近に感じることができます。

●お墓に比べて管理料などの費用がかからない

ペット霊園や納骨堂に比べると低コストで済むのもメリットの1つ。

海に散骨するために業者の費用がかかりますが、年間管理費用や墓地代などはかかりません。

●お墓や祭壇の後継ぎ問題がない

お墓や祭壇が残らないため、後継ぎの心配がいりません。

お墓に供養する場合であっても、ペット霊園で永代供養をすれば後継ぎに頭を悩ませることはないでしょう。

ただ増えているとはいえ、永代供養ができるペット霊園はそれほど多くはありません。

ペットの永代供養に関する費用相場は場所やプランによって異なるものの、比較的手ごろな霊園では3万円程度から、中には70万円以上する霊園もあるのが実情です。

ペットの海洋散骨を扱う業者の選び方

ペットの海洋散骨をする場合も、人間同様自分で行うよりも業者に依頼するのが安心です。

海洋散骨専門の業者では、粉骨から供養までをまとめて依頼できる場合も多いもの。

ペットを失った悲しみの中、自分でそれぞれの工程を行うのは難しいものです。

また守るべきルールが分かりづらいこともあり、トラブルを避けるためにも海洋散骨専門の業者に相談するのが安心です。

●ペット専門の海洋散骨業者でなくてもよい

ペットの海洋散骨を行う業者には(1)ペットの散骨のみを専門で扱う業者、(2)人とペットの散骨を扱う業者の2パターンに大きく分けられます。

この2つの業者は、費用やプランについて明確な差があるわけではありませんが、(1)ペットの散骨のみを専門で扱う業者は(2)人とペットの散骨を扱う業者よりも圧倒的に数が少ないです。

「ペットのみ専門に扱ってるほうがペットの供養に詳しそう」「飼い主の気持ちに寄り添ってくれそう」などといった先入観を持って、最初から業者を(1)ペットの散骨のみを専門で扱う業者に絞って探すと、納得のいくサービスを提供してくれる業者を見つけるのに時間がかかってしまうかもしれません。

必ずしも(2)人とペットの散骨を扱う業者が(1)ペットの散骨のみを専門で扱う業者にサービス内容や専門的知識が劣るわけではないことを念頭に置き、視野を広げて探すことがポイントです。

●ペットの大きさは対応しているか確認を

(1)ペットの散骨のみを専門で扱う業者の中には、ペットの大きさによっては扱っていない場合があります。ペットが小型であれば問題はありませんが、大型である場合は事前に扱っているかどうか確認しましょう。

また、ペットのサイズによって費用が変わる業者もあります。小型の場合は大型のペットのメニューより比較的費用が低く設定されています。

ペットの種類がハムスターやうさぎ、インコ、猫、小型犬などの場合は、相談してみてもよいでしょう。

●粉骨も行ってくれる業者を探す

ペットの遺骨の粉末化から業者が行ってくれるのかは確認しておきましょう。

ペットを海洋散骨する前には、遺骨を粉末状に粉骨しなければいけません。業者が粉骨の段階から対応してくれるのか、別途粉骨業者を探す必要があるのか、それとも別途費用を支払えば対応してくれるのかを確認します。

●費用面だけで判断しない

ペットの海洋散骨業者を選ぶ際には、費用面だけで選ばないことも大事です。

大切なペットのお見送り。

費用の安さだけで業者を決めず、自分が納得いく形で供養してくれる業者を選びましょう。

インターネット上の情報だけに頼らず、実際に業者の担当者に相談し、自身の目で見て判断することも大切ですよ。

●手元供養のオプションの有無を確認する

ペットの海洋散骨の際には、人の海洋散骨のようなセレモニーがついたプランを提供している業者はあまりありません。しかし、手元供養用の小さい骨壷やジュエリー、海洋散骨の記念撮影、水に溶ける水溶性の手紙の用意など、オプションを提供している業者もあります。

 

お墓と違って形に残るものがないので、このようなオプションの有無は業者を決める判断材料の1つです。希望に合ったオプションがあるかどうか、費用はいくらくらいか、ホームページなどで確認した上で、見積もりをとりましょう。

海洋散骨専門「COMPASS」の特徴

COMPASSは「ご遺族の心に寄り添う」ご供養を最も大切にしています。

散骨にあたり、故人様を大切に想い丁寧に扱うことは当たり前のこと。

その上で、「これからを生きていくご遺族のみなさまがしっかりとご自身のお気持ちに向き合い、新たな1歩を踏み出せるようサポートしたい」というのが私たちの強い願いです。

散骨にあたっては事前に打ち合わせを行い、ご遺族の方がしっかりと悲しみに向き合い感謝を表現できるようお手伝いしております。ご遺族のみなさまのお気持ちやご要望を、ぜひお聞かせください。

またCOMPASSでは、手元供養のサービスもご用意しております。

お骨の一部をお手元に残すことで、ご遺族のみなさまのこれからの新たな1歩をお支えするためのものです。

散骨や手元供養をご検討の際には、「ご遺族の心に寄り添う」COMPASSに、ご相談くださいませ。